ブログ

トップページ > きむら歯科診療室 スタッフブログ > 読書 306 ヒトでなし 金剛界の章 著者 京極 夏彦

診療時間

 
9:30-13:30
14:30-18:30

休診日:水・日・祝祭日

※お待たせすることをできるだけ少なくするために予約制とさせて頂いております。

診療科目

きむら歯科診療室ブログ
採用情報

読書 306 ヒトでなし 金剛界の章 著者 京極 夏彦

2019年07月01日 8:16 AM

DSC_1047「“死にたいんです”“なら死ねよ”。娘を亡くし、妻だった人に去られ、十五年勤めた会社を解雇された。すべてを失い彷徨していた尾田慎吾は、雨の夜、自殺を図る見知らぬ女にそう告げた。同日、旧友荻野と再会する。彼は、情、欲望、執着を持たぬ慎吾を見込んで、宗教を仕事にしないかと持ちかける。謎めいた荒れ寺に集いし破綻者たち。仏も神も人間ではない。超・宗教エンタテインメント。」

 

“ヒトでなし”、何なんだ、このタイトルは!

で、超・宗教エンタテインメントとなると、ますます分からなくなってくる。

ということで、逆に興味がそそられ、774ページという厚さには目をつぶって読んでみました。

結果的に一気読みでした。

京極夏彦作品は、以前「おじいさん」というのを読んだことがありましたが、今回は全くの別世界でした。

今までの既成概念が通用しないような、でも宗教というものの本来の姿を表現しているような、読んだ後でも何か心が揺さぶられているような感じです。

“自分”っていったい何だろう?何を守って生きているんだろう?

結局、分かった気になっていただけなのかもしれないな、と少し考えています。

分かっていなかったことが分かっただけでも良しとしましょう。

理解するとかしないとか、そういった次元を超えた世界でした。

侮れない作品です(院長)。

   

カテゴリー: きむら歯科診療室 スタッフブログ