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※お待たせすることをできるだけ少なくするために予約制とさせて頂いております。
「音楽は四流、笑いは素人。でも、それがドリフターズだった。東京の下町に生まれ、米軍キャンプやジャズ喫茶でのバンドマン生活を経て、ドリフターズに加わったいきさつ。最長不倒のお化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。そして、俳優に転身してから「踊る大走査線」の大ヒットまで。豪快半生と秘話の数々を綴る、いかりや長介自伝。」
子どもの頃は、土曜日の8時になるとテレビの前に陣取り「8時だよ!全員集合!」を見ていました。
家族全員で大笑いし、翌日学校へ行くと番組の話題で盛り上がっていました。
あの偉大なドリフターズの知られざる世界が、いかりや長介さんの文章で描かれています。
一見寄せ集めのようなメンバーですが、リーダーの手腕により日本中を笑いに包み込むグループへと持ち上げたわけです。
長さんもベーシストだったので、ベースの雑誌では何度かインタビューを読んだ事がありました。
伝説の「いかりや奏法」やビートルズの前座など、音楽の面でも見逃せません。
個性をまとめながら、時には番組スタッフとぶつかりながらも妥協を許さず、グループを引っ張っていたんですね。
全員集合が終わってからは俳優へ転身。
演技は素人といっても、日本中を笑わせることが出来た人ですから、やはり他の人とは比較の出来ない味わいを表現し、名優として活躍されていました。
背景を知り、益々、いかりや長介という人物への敬愛の念が沸いています。
ドリフで育った年代の方々には、是非読んでもらいたい自伝でした(院長)。
「見知らぬ夜の街で、若い裸の美女に導かれて奇妙な洞窟の温泉を滑り落ちる「エロチック街道」。九度死んで生きる虫の、いや増す死の恐怖を描いた「九死虫」。海の中に建つ巨大な家で、水浸しの縁側を少年が漂流する「家」。乳白色に厚く張りめぐらされたヨッパグモの巣を降下する幻想的な川端康成文学賞受賞作「ヨッパ谷への降下」ほか、夢幻の異空間へ読者を誘う魔術的傑作12編。」
筒井康隆作品。
探すと、まだ読んでいない本がたくさん出てきます。
どれを読んでも、新鮮な気持ちで世界に浸る事が出来ます。
今回はファンタジー傑作選ということで、何処へ連れて行ってくれるのかなとワクワクしながら読みました。
期待通りです。
大人のファンタジーといったところでしょうか。
以前、「ショートショートを書くのと、一遍の小説を書くのでは、使うエネルギーは同じ」と筒井康隆氏が書かれていたことがありました。
アイディアを絞り出す作業の過酷さは、私たちには想像も出来ません。
そんな中で、12編もの傑作を一つの本にまとめることが出来るのですから、別格な存在ですね。
他も探して読んでみます(院長)。
「この本には“医療が命を救う”みたいなこととは対極の愛がある。健康に対する不真面目さこそが必要とされるいま、読むべき一冊だ」
帯タイトルの言葉です。
医療に携わり、日々、「健康」な状態を目指した取り組みを行っているわけですが、タイトルが妙に気になり読んでみました。
著者は現役の医師。
年齢も30代後半という若手の方です。
実は、以前から、健康という言葉の定義には疑問を持っていました。
WHOは健康を
“Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.”
と定義しています。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということだけではなく、肉体的にも精神的にも、そして社会的にも満たされた状態」と言っているんですね。
さて、この定義を考えると、世の中には、どれだけ健康な人が存在するのでしょうか。
この本には、「健康」という言葉の呪縛から解放されるためにはどうすればよいかという事がかかれているように感じました。
健康を考え過ぎて病んでしまうとか、制限をかけすぎて自由を失うとか、本末転倒にならないためのアドバイスと言ったらいいのでしょうか。
健康に関する情報も、数カ月前に体にいいといわれていたことが、ブームが去るとあっという間に忘れ去られてしまいます。
常に追い続けるのは大変ですよね。
程々に生きる。
人間以外の生き物のほとんどは、将来の事よりも今を精一杯生きることを考えて生活しています。
将来に対する憂いなどはないでしょう。
学ぶことは沢山あります。
「健康」という言葉を聞いて描くイメージは、人それぞれ違うでしょう。
あまり情報には左右されずに、そして画一的な目標に惑わされない生き方が出来ればいいなと個人的には考えています。
誰にでもやってくる老化現象を受け入れながら、年齢相応に生きることが出来ればいいですね。
病は気から。
おっ、だから病気か!
今、気が付きました。
同じ状態でも、考え方ひとつで健康にも病気にもなってしまいます。
「健康」という言葉の意味する事を考える時間を与えてくれる本でした(院長)。
ランニングを再開しました。
実に7カ月ぶり!
コロナの事もあり自粛しているうちに、いつの間にか部屋に籠る生活となっていました。
100キロ走っていたり、トレイルランで山を駆け回っていた自分が想像できません。
身体を慣らすために2~3キロ走る予定だったのですが、いざ動いてみると久々の汗がとても心地よく、取り敢えず7キロ走って家に戻りました。
ぼてぼての体がとても重く感じ足取りも重いランでしたが、自分を取り戻した爽快感が何とも言えず、心地よい時間を味わいました。
走れない時期は作曲に専念し、オリジナル曲も8曲出来上がり、それはそれで悪くない生活でしたが、やはり私にとってランは、自分を整えるためには不可欠なものであることを実感しています。
少しずつ体を戻し、またいつか大会が再開されたら、トレイルランにトライしたいと思います。
身体は、物事の基本ですね(院長)。
「曲が進むと身体全体が鍵盤の右端、高音部分に寄っていき、まるでキリで突くように鋭く鍵盤を叩いた。強い連打に移行した刹那、衝撃波が俺の頭を横殴りにし、火薬がはじけ、突き飛ばされるような感覚があった。三十年前、ロサンゼルスで経験した光景がまざまざと蘇った。」
アバのダンシングクイーンが弾きたくて、譜面の読み方も知らない52歳がピアノ教室に!
「サカナとヤクザ」「ヤクザと原発」など、潜入ルポで知られるライターがピアノに挑戦します。
自分がボイストレーニングにトライした時のメンタリティーや状況が脳裏をよぎり、とても他人事とは思えませんでした。
とにかく、1曲が弾けるようになりたい。
52年という人生経験の中で培った情熱を思いっきりピアノにぶつける姿は、どこか、神々しさを感じさせます。
「練習をすれば上手くなる。練習をしなければ一切上達しない。やればできる。やらねばできない。そして、練習をしない言い訳にはなんの意味もない。」
響く言葉です。
気持ちがわかりすぎて、一緒にレッスンを受けているような気になってしまいました。
そのまんまなんです。
譜面が読めず、クラシック音楽なんて意識して聴いた事はほとんどなく、ただ、自分で作った歌を上手く歌いたい、それだけの思いでボイストレーニング教室に突入した自分と思いっきり重なります。
先生が藝大声楽科出身ということもあり、いつの間にかオペラのアリアをレッスンで歌っている自分。
あれよあれよという間に、教室の発表会のステージに立っていた自分。
クラシックの世界に浸り始めた自分。
そして、勘違いしてその気になっている自分。
あ~、なんでこんなに目出たいんでしょう。
自分を知らない強み、年を重ねた強み、人目が気にならない強みは最強です。
本の最後の部分では、ちょっとほろりとくる場面も。
しみじみと味わいました(院長)。
「地球が誕生したのが46億年前。そこから最初の生命が発生するまでにおよそ10億年が経過した。そして生命が現れてからさらに10憶年、この間、生物の性は単一で、すべてがメスだった(本文より)。<生命の基本仕様>それは女である。本来、すべての生物はまずメスとして発生する。メスは太くて強い縦糸であり、オスは、そのメスの系譜を時々橋渡しし、細い横糸の役割を果たす“使い走り”に過ぎない。分子生物学が明らかにした、男を男たらしめる秘密の鍵。SRY遺伝子の発見をめぐる、研究者たちの白熱したレースと駆け引きの息吹を伝えながら<女と男>の<本当の関係>に迫る、あざやかな考察。」
先日の3歳児健診の時に、隣で健診を行っていた内科の先生の会話が聞こえてきたのですが、すごく面白くて思わず聴き入ってしまいました。
そのお話の中で紹介されていたのがこの本です。
調べてみると、なんと、私の敬愛する福岡ハカセの本でした。
なぜ、男はできそこないなのか。
小説を読んでいるかのようなストーリー展開で、どんどん引き込まれます。
生命体における男の立ち位置、役割が、遺伝子レベルで赤裸々に解明される。
Y染色体、そしてSRY遺伝子とは?。
男に生まれた自分の原点を見せつけられ、返す言葉がありません。
元々はメスとして発生したものが、必然性を持ってカスタマイズされてオスとなる。
帯タイトルの“イブがアダムをつくった”の一言に全てが語られています。
男は使い走りだったのね。
今まで疑問に思っていた自分の人生の一部が解明されたような気分です。
こんなに複雑な内容を、なぜ、これだけ分かりやすく伝える事が出来るのでしょう。
さすが福岡ハカセです。
昆虫を追い求めていた少年が生き物の成り立ちを紐解く。
一つの事を追い求め続けた人にしか出来ないでしょう。
これからは、できそこないなりに自分を見つめ、それでも出来る事を追及していこうと心に誓ったのでした(院長)。
7月に誕生日を迎えました。
還暦です。
60年という歳月を経てここまで来ました。
思えば遠くへ来たもんだ。
子どもの頃には、60歳は遥か彼方の想像もつかない世界でした。
ある時点を過ぎてからは、誕生日の訪れが早くなっているような気がしています。
何故だろう?
一つの節目を迎えて、今まで積み重ねていたものが何かあるのかどうか考えています。
目標に向かって邁進していた時期もありましたが、振り返ってみると、漫然と過ごしていた時間の方が長かったような気がしています。
これからも、相変わらずのペースで年齢相応の日々を過ごして行くのでしょう。
“今”を大事に過ごしていければ幸せですね。
今年も、スタッフから誕生日のプレゼントを頂きました。
全員のコメントが入ったメッセージカードと私が生まれた日の新聞、そして、生まれた年のお酒です!
心遣いに感謝、感謝です!
ラッピングを開け、ラベルに“1960”の数字が目に飛び込んできたときには、深い感動を覚えました。
コルクを抜いて飲んでみると、甘みを含んだ、非常に濃厚なブランデーのような味わいのお酒でした。
ケーキとのマッチングが素晴らしく、ふくよかな時間を堪能しました。
同じ年月を経て熟成したお酒を体に沁み込ませ、時の流れを感じながら一体感を味わったのでした。
自分が歯科医師の資格をとった年に父親が還暦を迎えていた事に今、気付き、とても感慨深いものを感じています。
節目で一度立ち止まる意味が、何となく分かってきたような気がしています(院長)。
「キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくゆらせた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を・・・・次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。靴底をすり減らして聞き込みに歩く“刑事もの”の常識を逆転し、この世で万能の金の魔力を巧みに使ったさまざまざトリックを構成。SFの鬼才がまったく新しいミステリーに挑戦した傑作。」
気にはなっていたのですが、何故か読まずに来てしまった本。
著者の本は、大学1年の夏休みに買い込み、読みふけったことがありました。
この本も、やはり期待通りの内容でした。
現実的にはあり得ないような事でも、著者にかかると、自然にストーリーが流れていきます。
富豪の刑事。
本当にこんな刑事がいたらと想像するとワクワクしてしまいます。
父親と、そこに仕える美人秘書のキャラクターも見逃せません。
実験的な部分もあり、非常に楽しめるミステリーです。
時間を忘れさせてくれる本でした(院長)。
「非常時というかけ声のもと、みんなと同じでなくてはいけないという圧力が強くなっています。息苦しさが増すなかで、強そうな人の意見に流されてしまうことって、ありませんか?でも、あなたがいちばん耳を傾けるべき存在は、じつは、もっと身近なところにいるのです。あなたの最強のチームをつくるために、そのひとを探しに出かけよう。」
ファンタジーの世界を紡ぎだす著者のエッセイです。
帯タイトルには「あなたの、いちばん頼りになるリーダーはだれ?困難な時代を生き延びるために、今どうしても考えたいこと。」と書いてあります。
群れの中で生きていくためには、孤立することは避けなければなりません。
でも、あまりにも情報が氾濫しすぎて、今、何を信じて進んで行ったらよいのか、とても難しい時代にあります。
ともすれば、メディアから発信されたものは全て正しいと思い込んでしまうような、とても危うい環境にあります。
物事をありのままに受け止め、自分の頭の中で咀嚼、吟味して判断していく。
とても難しい事ではありますが、自分を見失わないようにするためにはとても大切な事です。
いちばん頼りになるリーダー。
答えは“自分”でした。
そのための心構えが、やさしく伝えられています。
それを教わっただけで、この本を読んだ価値がありました。
ベストセラーになった「君たちはどう生きるか」についても言及されています。
コロナにより露呈された現実への対処法。
自分を見つめてみます(院長)。
「レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519年)が死去して501年。21世紀の今、万能の天才はどういうイメージで受け止められているのだろう?その姿を求めて著者は旅に出た。パリ、ロンドン、ミラノ、フィレンツェ・・・・、節目の年に開催される展覧会やゆかりの地を巡る。美術だけにとどまらず解剖学や工学などの視点からもダ・ヴィンチを見ることで、浮かび上がってきた新しい姿とは?」
東京藝大出身で、美術評論家、解剖学者である著者が、世界のダ・ヴィンチ作品を巡る旅に向かった。
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画というと、「モナリザ」や「最後の晩餐」は頭に浮かびますが、それ以外はあまり知りませんでした。
それよりも、解剖図や、科学的な図案などの幅広い分野での活動に以前からとても興味がありました。
67年という人生の中で一人で達成できる範疇は遥かに越えており、全てはダ・ヴィンチというの名の組織による偉業ではないのかと考えた時期もありました。
でも、この本を読むことにより、やはりレオナルド・ダ・ヴィンチという人物が成し遂げたものであることがわかりました。
絵画による1:1,618という黄金比、遠近法、シチュエーションまで考慮したバランスなど、まさに天才という言葉が相応しい業績の数々。
絵の見かた、人体の捉え方など、留まるところを知らない探求心。
芸術と科学の融合が表現されています。
あるいは、原点があり、そこから、科学と芸術が分岐したと言った方が良いかも知れません。
様々な思いが頭の中を巡ります。
さて、これらを音楽と結びつけることが出来るか?
私の旅も始まりました(院長)。
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