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9:30-13:30 | ● | ● | / | ● | ● | ● |
14:30-18:30 | ● | ● | / | ● | ● | ● |
休診日:水・日・祝祭日
※お待たせすることをできるだけ少なくするために予約制とさせて頂いております。
「なぜ女たちは思いもかけないところで不機嫌になるのか?女の機嫌は男にとって永遠の謎だ。だがこの謎は、脳科学とAI研究でいとも簡単に解き明かすことができる。女性脳は共感のため、男性脳は問題解決のためにことばを紡ぐ。だから両者はすれ違い、優秀な男性脳ほど女を怒らせるのだ。女性脳を知り、女の機嫌の直し方がわかれば生きるのがぐっと楽になる。すべての男たちに贈る副音の書」
人工知能研究者である著者が、男女の脳の違いについて言及しています。
以前「家族脳」「夫婦脳」の2冊を読んでいます。
脳の左右の連携の違いにより考え方、感じ方が変わってくる。
出産、子育てをする女性と、獲物を獲得する男性の違いが、考え方の相違を生む。
生き物としては、ごく当たり前のことではあるが、言葉を獲得した人間においては、また別の次元の問題が生まれているようです。
そこを如何に解決していくか。
耳の痛い話が満載で、「そうだったのか。」と、分かったけれども、「でも、また無意識にやってしまいそうだな・・・」という気持ちがあり、揺れ動いています。
世の中に男と女が存在し、共に生きていくうえで大切なことが書かれています。
科学を使って、心について表現された良書。
女性にも読んでもらいたい本です。(院長)
平成29年10月20日(金)、28日(土)は、臨時休診とさせていただきます。
ご不便、ご迷惑お掛けいたしますが、何卒宜しくお願い致します。
新しいベースが手に入りました。
5弦のフレットレスベースです。
ずーっと捜し続けていました。
連休に、渋谷、秋葉原、お茶の水と何件か楽器店を回り試奏しましたがなかなか納得出来るものがなく、 価格的にも手が出ないものばかりで 、今回も諦めて帰ろうかと思いふと顔を上げたら、ベースフロアの看板が目に飛び込んで来るではありませんか。
引き寄せられるように階段を昇り目の前に広がったのは、パラダイスとしか言いようのない世界でした。
食い入るようにチェックし目に止まったのがこのベース。
弾いてみてびっくり。
とても甘い木の鳴りが、回りの空気を包み込むように広がり、別世界へ誘ってくれるんです。
ドイツのメーカーで、木工職人だった人が製作していると教えてもらいました。
ルックスも美しく、申し分のないもの。
一晩考えて、翌日店に飛び込み購入。
巡り会いだと思っています。
とにかく、一音出すだけで心地よい幸せをもたらしてくれるんです。
「ベーシストを鍛える本物のクラシック練習曲」という教則本を買っていたのを思い出し、引っ張り出してエルガーの「愛のあいさつ」を早速練習しています。
音を聴いて頂けないのが残念です。
待った甲斐があった。
大切にしていきます。
今回試奏してみて、今もっているTUNEのベースも、とっても弾きやすいものであることを再確認。
全く性格の違う2本のベースを行ったり来たりしながら、低音の世界を堪能していきます。(院長)
「まほろ市は東京都南西部最大の町。駅前で便利屋を営む多田と、居候になって丸二年がたつ行天。四歳の女の子「はる」を預かることになって二人は、無農薬野菜を生産販売する謎の団体の沢村、まほろの裏社会を仕切る星、おなじみの岡老人たちにより、前代未聞の大騒動に巻き込まれる。まほろシリーズ完結編。」
シリーズ3作目の完結編です。
今まで登場した人物のオンパレードで、過去の記憶を辿りながら読みました。
行天の過去、多田と亜沙子との間の進展、はるの登場による心の変化など、次から次へと場面が転換しながらも一つの流れに収束していくストーリー展開。
人は一人では生きていけないんだな~ということをしみじみと教わりました。
町田市がモデルになっているようです。
登場人物が実在しているような錯覚に陥っています。(院長)
「病院に行くと生き生きするという著者が、これまで患ってきた数々の病気とのつき合い方・克服法を一挙公開。動脈血栓で立つこともできなかった足が三島由紀夫の自決を知った途端に治った話、たった八分の温泉入浴で帯状疱疹が消えた話など、独自の死生観とユーモアをまじえてつづったかってない病気エッセイ。」
横尾 忠則の本を初めて読みました。
美術作品はそれなりに目にしていましたが、文章はどうなのだろうと興味を持って読み進めました。
病気との向き合い方がとても新鮮です。
かなり辛いのは確かだが、どこか楽しんでいる。
科学的に分析するわけではないが、きちんと克服してきている。
自分の身体との付き合い方を主観と客観の目を通して理解しているような感じです。
「病気は全ての人間の執着心が生んだ幻想なのかも知れない。」
「人間なんて毎日病気になって毎日治っている。その連続が人生だろう。」
肩の力が抜けるような言葉。
ここから、彼の作品が生まれているんですね。
納得出来ることが多々ある、 かなりポジティブな内容でした。(院長)
「草原でくつろぐ羊や馬。暖炉にロッキングチェア。そんな場所を夢見ていた女子大生あきらのバイト先は、想定外のオンボロ小屋だった。つかみどころのないセクハラ主人をはじめ、口の悪い先輩、マニュアルが手放せない同僚、そしてなぜか正体不明の山伏まで居座って大混乱。お風呂は週一?キジ打ちって何?理想の女性になるために来たはずのあきらが巻き込まれていく、標高2000メートルのアルバイト。」
「神様の御用人」の作者が第17回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞後に発表した第一作です。
紹介の文章を読み、最後までドタバタと進むのかと思っていましたが、実は心暖まるストーリーで、「神様の御用人」シリーズの芽が見えてきます。
初々しさが感じられますが、とても良いお話。
私の場合、山は走りに行く場所で、あまり風景などを楽しんだことはありませんが、ロードとは違って、包み込んでくれる何かをいつも感じています。
山の素顔を優しく教えてくれます。
受賞作も読んでみよう。(院長)
「人の夢を糧とする異界の花に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼な馴染を救うため、命を賭ける。心の絆は花の魅力に打ち克てるのか?開花の時を迎えた花は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は?そして、今明かされる大魔術師トロガイの秘められた過去とは?いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。」
精霊、闇に続く夢の守り人です。
あとがきにあった、「眠って見る夢と、憧れとして追い求めるものを、なぜ人は、同じ言葉で表現してきたのでしょうね。」の問いは、自分でも常々抱いていたものでした。
それに対し「日々の暮らしをこつこつと営んでいく人という生き物が、いま生きている現実ではない何かを、心の中で思い描く、それこそが『夢』で、それは遥か彼方にあるものだからこそ輝いて見える。目覚めたら消えてしまうものである『夢』は、それを表現するには、ぴったりの言葉だったのではないでしょうか」と語られています。
英語の「dream」にも日本語の「夢」と同じ意味が含まれています。
人間の共通概念なのかも知れません。
動物に「将来の夢は?」と聞いてみたい気もしますが、多分、「今」が全てであり、彼らにとっては眠って見るものに限定されているのでしょうね。
今回は「夢」をテーマにしたファンタジー。
ファンタジー自体が「夢」の世界であり、今回も別世界へ導かれました。(院長)
哲学者で京都市立芸大学長の 鷲田清一と、ゴリラ研究の世界的権威で京都大学総長の 山極寿一の対談。
鷲田清一は「歯」をテーマにした話を結構書いており、何冊か読んだことがありました。
山極寿一に関しては、過去に一時期サルの世界にハマったことがあり、その時に名前を知りました。
この二人の対談ということでとても興味を持って読んだのですが、結果として期待以上の内容で大満足。
哲学を通して見える人間の性、霊長類の原点に遡って類推する現代のヒト。
老いと成熟、家・家族、アート、自由、ファッション、食、教養とテーマは多岐に渡りますが、一環して流れている太い幹から派生した思考であることがわかります。
「欲望と怒りのコントロール」が生きていく上で大切であると、常々考えていたのですが、文化は欲望から生まれているという言葉を目にし、頭の中の再構築を迫られています。
生き物の中での人間の立ち位置が見えてきました。(院長)
「昭和20年8月9日、ソ連参戦の夜、満州新京の観象台官舎。夫と引き裂かれた妻と愛児3人の、言語に絶する脱出行がここから始まった。敗戦下の悲運に耐えて行き抜いた一人の女性の、苦難と愛情の厳粛な記録。戦後空前の大ベストセラーとなり、夫・新田次郎氏に作家として立つことを決心させた、壮絶なノンフィクション。」
最近、ノンフィクションを読む機会が増えていますが、この本は今までのものとは違った空気を感じました。
壮絶ではあるが、悲壮感が強くない。
実際に体験した事実そのものが本人の言葉で書かれていることが大きいのかも知れません。
他の人のフィルターを通していない分、ストレートに伝わってきます。
物事を相対的に捉えて判断することがありますが、このお話は比較するものはなく、絶対を越えた超絶の世界が描かれています。
20代で生死を分ける体験をしながら、98歳まで生きた作者。
「生きる」ということを体現した人生。
頭の中が痺れています。(院長)
「就いた職業は無数、人妻との駆け落ちは三回。寸借詐欺騒動を起こし、新聞沙汰にもなった。逃亡と放浪を繰り返したが、将棋だけには破格の才能を持っていた男・小池重明。プロ棋士を次々となぎ倒し、新宿の殺し屋と呼ばれた伝説の将棋ギャンブラーが、闇の世界で繰り広げられた戦いと破滅の軌跡を描く傑作長編。話題のベストセラー待望の文庫化。」
1995年に発表された作品。
14歳の天才、藤井四段による将棋ブームに乗り、新聞で紹介されていたので、早速購入。
著者の名前を見て、どんな内容なのか考えてしまいましたが、この手の本を読むと、いつも「才能って何だろう?」と思います。
音楽や美術の世界でも、社会的には破綻しているが、とてつもない感動を呼ぶ作品を発表している人物がいます。
何が私たちの琴線に触れるのでしょうか。
何となく分かるような気もしますが、なかなか結論が出ません。
「感性」の一言では片付けられない何かがあるんでしょう。
そこを、解説で大沢在昌氏がとても的確に表現しています。
「世の中には、自分にその方面の才能があるとはまったく知らず、まるで畑ちがいの分野で、さほどの業績を上げることこともなく人生を終えている人が実はたくさんいるのではないか。いつも頭の片隅にある疑問であった。それが、本書を読んで大きく吹っ切れた。ひとつの方面に、並外れた才能を持つ人間は、結局は本人の意思とはかかわりなく、その世界で頭角を現していくことになる。しかも、それは本人の幸、不幸とはまるで別次元である、とつくづく知らされたからだ。小池重明という人は、たぶん自分の生き方を『壮絶』ととらえたことはなかったのではないか。『壮絶』にしたのは、この人の才能を知り、その行く末を見届けたいと願った周囲の人々ではなかったか。」
ベーシストのジャコ・パストリアス、クライマーの森田勝に同じ臭いを感じます。
44年の生涯で残したもの、あるいは残ったものの軌跡を辿る、周囲の人々の中の一人として感慨深いものを感じています。(院長)

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