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読書34 峠うどん物語 下巻 著者 重松 清
2014年11月23日 7:00 AM
上巻に引き続いて読みました。
「商売よりも味。頑固な祖父は、新しい料理屋に団体客を取られても黙々とうどんを打ちつづける。そんな折り、五十年前の大水害の翌日、路上で素うどんをふるまった若い職人がいたという投書が新聞に載った。淑子はその「希望の味」を知りたいと願う。出会いと別れに寄り添うあたたかい味がしみ込む極上の物語。」
上巻よりもさらに切なくて暖かい世界が広がっていました。
生きていることの意味を考えさせられる、とっても深く、そしてとっても優しい物語です。
人の死に直面して気持ちの整理がつかない人達を、峠うどんが身も心も温めてくれます。
登場人物は色々な意味で生き様を見せてくれています。
人生、最後の最後まで分からないことを教わりました。
「お医者さんは病気を治すことが仕事なんじゃなくて、もっと大きな・・・それこそ死まで含めた患者さんの人生や命をお手伝いするのが仕事なんだってこと。わたしも看護学校で習ったんだけど『病気を見るな、人を見よ』っていうのは、つまりそういうことだと思うのよ」というせりふが第七章に出てきます。
医療に携わっている者としては、しっかりと心に留めておきたい言葉です。
小説は沢山のことを教えてくれますね。(院長)
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