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読書 433 ネバーランド 著者 恩田 陸
2022年03月20日 7:27 AM
『舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、美国、寛司、光浩、統の4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけにおこる事件。日を追うごとに深まる「謎」。やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。』
寮生活をしたことがありました。
とは言っても、大学受験のために浪人していた時に通っていた予備校の寮でしたが・・・。
学科は違っても、大学進学という同じ目標をもつ男子百数十名が一つの建物で共同生活を送る。
自分も含めて、いろんな人がいて、いろんな事がおきていました。
この小説は、伝統校の寮での年末年始7日間の物語。
普段の学校生活では見えなかったそれぞれの境遇が4人という限定された共同生活で露わになってくる。
“あいつが、まさか・・・”といった、思いもよらなかった生い立ちを共有することにより、次第に心の距離が近づいてくる。
まだ、社会に出る前の未完成な時期だけに、駆け引きなく、気持ちがストレートに表現される。
とても奥の深い時間が流れています。
個性の塊のような4人ですが、それが一つになっていく。
10代後半の輝かしい時代がある意味、ほろ苦く表現され、ちょっと心が熱くなり、色々な記憶が蘇ってきました。
誰もが通る時間。
人生の宝物ですね(院長)。
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