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読書 441 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ 著者 中村 桂子
2022年07月05日 7:53 AM
「白髪を染めるのをやめてみた。庭掃除もほどほどに。大谷翔平君や藤井聡太君にときめく。
自然体で暮らせば、年をとるのも悪くない。人間も生きものだから、自然の摂理に素直になろう。ただ気がかりなのは、環境、感染症、戦争、競争社会等々。そこで、老い方上手な先達(フーテンの寅さんから、アフガニスタンに尽くした中村哲医師まで)に、次世代への「いのちのバトン」のつなぎ方を学ぶ。生命誌のレジェンドがつづる人生哲学。」
「生きもの」らしく、自然体で暮らすための生命誌38億年の人生哲学。
一つ一つが心に染み込んできます。
あらためて、自分が生き物で、自然の一部であるということを思い出しました。
よく、人間は食物連鎖の頂点という表現を聞きますが、何を基準に頂点と言っているのか、いつも疑問に思っていました。
世界各国の地図で、必ず自分の国が中心に設定されているのと同じで、生き物の中心が人間であるという発想なのでしょうか。
そんなことを考えつつもこの本を読むと、地球において自分たちが置かれているポジションが明確になってきます。
優しく語られていますが、とても奥の深い内容でした。
地球という環境で共存していくための指南書。
時の流れに身を任せたくなってきます(院長)。
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読書 440 はい、泳げません 著者 高橋 秀実
2022年07月04日 9:34 AM
「超がつく水嫌い。小学生の時にプールで溺れて救急車を呼ばれた。大人になっても、海・湖・川などたくさんの水を見るだけで足がすくむ。なのに、なぜか水泳教室に通う羽目に・・・・・。悩みながら、「泳げる」と「泳げない」の間を漂った2年間。混乱に次ぐ混乱、捧腹絶倒の記録。史上初、<泳げない人>が書いた水泳読本。泳げるようになって、人生変わりましたか、ヒデミネさん?」
遠出した帰りの電車で読む本がなく、急遽書店で購入しました。
身体を酷使した後だったので、軽い内容の本を選択しました。
映画化されたということで、最初シナリオ本だと勘違いして読んでいたのですが、途中から、著者の実体験であることに気が付きました。
それくらい、現実とは思えないくらいの面白さが随所に散りばめられています。
私もあまり泳ぎは得意ではないのですが、この本を読むと、泳げるようになれるんじゃないかと錯覚を覚えてしまうくらい、著者とコーチのやりとりが絶妙に絡み合っています。
「弱くても勝てます」を以前読んだことがありましたが、相変わらずの楽しい本でした(院長)。
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Birthday song
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読書 439 一汁一菜でよいと至るまで 著者 土井善晴
2022年06月23日 10:16 AM
「具沢山の味噌汁はおかずの一品も兼ねます。余裕があれば、食べたいものや食べさせたいものを、その都度調べて作ればいい。一汁一菜を料理の入り口にして、一つ一つおかずを作ってみて、10種ほどでもできるようになれば、それで幸せに一生やっていけます。それだけで健康に健やかに自足できるのです。(本文より)」
料理に失敗なんて、ない。「一汁一菜でよい」という、家庭料理の斬新なスタイル。それに至るまでの修行、出会い、発見、迷い・・・・・。すべては人を幸せにする料理につながっていく。
「利他」の本の流れで読みました。
フランス料理の修行を本場で行い、究極まで突き詰めたのち帰国し日本料理の現場で修行してから、父親の仕事を引き継ぎ家庭料理の研究家になられています。
料理という範疇は一緒ですが、今まで培ったものとは求めるものが全く違う世界に入っていくエネルギーには驚かされます。
「民藝」を知り、家庭料理の姿を伝える。
家庭料理とプロの料理は区別しないといけないことを教えてくれます。
ポールマッカートニーを愛し、ランニングではウルトラマラソンにもトライアルするという、自分との共通点もあり、おこがましくも、とても身近な存在に思えました。
素晴らしいことをやっているにも関わらず、距離感を感じさせないスケールの大きさを感じています。
周りの人の気持ちを楽にし、かつ、幸せにする人生のレシピ。
素敵です(院長)。
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読書 438 ヒトの壁 著者 養老 孟司
2022年06月18日 3:44 PM
「病気はコロナだけじゃない。そして、死は誰にでも平等にやってくる。新型コロナウイルス禍と五輪、死の淵をのぞいた自身の心筋梗塞、愛猫まるの死。ヒトという生物であると実感し、2年間の体験からあらためて問い直す。人生そのものが、不要不急ではないか。それでも生きる価値はどこにあるのか。84歳の知性が考え抜いた、究極の人間論!「壁」シリーズ4年ぶり待望の新刊。」
初めて、壁シリーズの本を読みました。
「他人の顔色をうかがい過ぎていないか」のフレーズが気になり手に取っています。
私たちよりも濃厚な、そして、84年という年月で経験されたこと、考えられたことがコロナという背景をもとに語られています。
途中、ちょっと難しくて読むペースが落ちてしまいましたが、地球の中でのヒトという生き物のポジションや、何を考えて、また、何を考えないで生きているのかがよく分かりました。
AIとヒトとの関係については、なかなか興味深い内容が書かれています。
解剖学者でありながら、昆虫を追い求めている人生。
奥の深いお話でした(院長)。
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読書 437 料理と利他 著者 土井善晴 中島岳志
2022年06月06日 4:17 PM
ポテトサラダ、小芋の煮転がし・含め煮づくりを実践!ステイホーム機関に圧倒的支持を受けたオンライン対談「一汁一菜と利他」を完全再現!
第1回 料理から考えるコロナ時代の生き方
第2回 自然に沿う料理
の2回に渡ってのオンライン対談が掲載されています。
二人の著者の人間性が溢れています。
以前の日本にあって、今失われてしまったものを振り返り、何を考えて生きていくかのきっかけを教えてもらいました。
「利他」をキーワードに、続けて本を読んでいますが、少しずつ、姿が見えてきました。
共感できることが満載です。
もう一冊読む予定です(院長)。
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昆虫すごすぎ クイズ図鑑 NHK出版
2022年06月01日 7:37 AM
「51問のクイズを解きながら、昆虫の生態、すご技、面白さを学べる本。
養老孟司先生も、“虫は一番身近な、自然への窓口だ”と帯タイトルで推薦しています。
納得。
待合室に置いていますので、よろしければ昆虫の世界に浸ってみてはいかがですか?(院長)
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Tomato!
2022年05月31日 7:51 AM
「とまと」の曲をYouTubeに投稿しました。
言葉の響きから連想されたものを歌詞にしています。
料理の写真は、妻の協力のもとに作成。
今回は、とまとを沢山食べました。
URLはこちら
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読書 436 私の脳で起こったこと 著者 樋口 直美
2022年05月30日 3:44 PM
「若年性レビー小体型認知症」本人による、世界初となる自己観察と思索の記録。認知症、脳の病気とは一体何なのかを根本から問い、人間とは何か、生きるとはどういうことかを考えさせる。周りに理解されないための孤独と絶望の間にありながら、幻覚(幻視、幻聴など)、臭覚障害、自律神経症状など、自分に起きたことを日記形式で淡々と観察し、卓越した文章力で表現した希望の書。」
「利他」の本で著者のことが紹介されていたために読んでみました。
読み進めるうちに、どうもこれは、他の認知症とは違うなという思いが沸き上がっていました。
疾患を診断する場合に、どのカテゴリーに当てはまるのかを見ていくことは一般的に行われていると思います。
それにより、当てはまる治療法を選択していくわけですが、レビー小体型認知症については、この「認知症」という分類に入れることにより、状況を複雑にしているように思いながら読んでいたら、やはり、著者自身も同じ思いがあったようです。
様々な心の変遷の中、折れそうになる気持ちを持ちこたえて辿り着いたところは、自分自身を受け入れること。
その過程では、体験した人にしかわからない苦悩と喜びが存在していたと思います。
日記という形式で、時系列での変化をもとにした内容になっており、とても説得力があります。
疾患には、一人ひとり、それぞれの度合い、思いがあるでしょう。
分類するということは、方向性を決めるうえでは有用ですが、あまりとらわれないで見ていくことが大切であることを教わりました(院長)。
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読書 435 思いがけず利他 著者 中島 岳志
2022年05月24日 4:37 PM
「誰かのためになる瞬間は、いつも偶然に、未来からやって来る」
さて、どういうことでしょうか?
“利他”をテーマに語られた本です。
意思や利害計算や合理性の「そと」で、私を動かし、喜びを循環させ、人と人をつなぐものとは?
親鸞の「悪人正機」、立川談志の落語「文七元結」などから“業”について語られ、土井善晴の料理論にも言及し、利他について考察されています。
今まで、人のためにと思ってやっていたことが、実は、自分のためだったのではないかと考えさせられました。
本当の利他について、深く、かつ、わかりやすく書かれています。
「未来によって今を生きる」「偶然の縁が必然の因果に転化するとき運命が現れ、人は救済される」。
この本を読むと、この言葉の意味が理解できます。
全然関係ありませんが、読んでる途中で、突然ビートルズの「Lovely Rita」が頭の中でリフレインして止まらなくなってしまいました。
集中していない証拠ですね(院長)。
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