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第18回北丹沢12時間山岳耐久レース
2016年07月04日 1:38 PM
日曜日は、キタタンで走ってきました。
距離は44.24キロ。
昨年も参加しましたが、悪天候で距離が短かかったため、今年が本番という気持ちで臨みました。
トレイルランでは三大レースに数えられているものの一つです。
距離的にはもっと長いレースが出て来ていますが、なんと言っても季節がレースを過酷にする要因となっています。
始発電車に乗り会場には6時に到着。
6時30分スタート。
気温は22℃。
思ったより暑くなかったのですが、午後の気温上昇に備えノースリーブのウエアでスタンバイ。
昨年は、背中に背負っているハイドレーションの水が、気温と体温でお湯のような状態になってしまったため、今回は対策として、バックの中に氷を詰め込み、そこに水を入れてみました。
これが大正解。
途中で氷が溶けてきて、走るたびにジャッカ、ジャッカとうるさかったのですが、飲んでみると凄く冷たい水が供給され、背中も幾分冷やされるというなかなか快適な状況で走れました。
10キロ地点からの最初の登り約5キロは、ちょっときついかなとは思いましたがなんとかクリア。
18.59キロの第一関門神ノ川ヒュッテは制限時間の1時間前に突破。
水を補給し、バナナを頬張り「よし。」と気合いを入れ直して次のポイントを目指します。
ここで、2カ所目の登りに入ります。
この約2キロがなかなかきつい。
徐々に気温も上がって来ていて、体に負荷がかかってきます。
登りを越えてからは9キロのフラットなコースになります。
ロードと同じ感覚でもくもくと足を進めます。
29.42キロの地点で第二関門の神ノ園地に到達。
こちらも制限時間の1時間前に辿り着きました。
これで、あとはトータルの制限時間12時間以内にゴールすればいいんだと思い少し気持ちを楽にしたのが大間違い。
ここから、キタタンの本当の姿が見えてきます。
35.24キロの姫次までの6キロは急激な登り坂がこれでもかと言うように続きます。
足は止まるが汗は止まらず、いくら水を飲んでも体の乾きは癒せません。
でも、ここまで来てリタイアは空しいなと気持ちを入れ替え一歩ずつ前進し、やっと頂上の姫次に到着。
ここで新たに水を補給しゴールまでの残り9キロに臨みます。
あとは下りだからとマップをみて楽観視していたら、さらに新たなる試練が。
下りも急傾斜のため、スピードにストップをかけなければならず、筋肉痛と痙攣との戦いとなりました。
体は悲鳴を上げ始め、自分の体ではなくなっていくのを感じながら進んで行くと、誘導係の「ラスト5キロ」の声が聞こえ、最後の気力を振り絞りました。
が、体は一向に言う事を聞かず、ここまで来て、本当にゴールに辿り着けるんだろうかと不安な気持ちが湧き上がっていました。
やっと視界が開け、最後のエイドに到着。
頭から水をかぶり水分を摂取し、ラスト2キロのロードへ。
表彰式の音声が聞こえてくる中、最後の気合いを入れてやっとゴール。
9時間の長いレースでした。
時刻は午後3時30分近くで気温は34℃に。
今まで色々な大会で走ってきましたが、私にとっては一番過酷なレースでした。
帰りの藤野駅ホームの階段で最後の筋力を使い果たし帰路へ。
なんとかなったような、ならなかったような・・・。
暑さで判断力が鈍っている中、東南アジアの猛暑の山中で行軍を強いられた第二次世界大戦の兵士たちはどんな気持ちだったんだろうという思いが、ふと頭の中をよぎりました。
スポーツとして、自分の自由意志でトライ出来るのは幸せな事ですね。
また、自分の可能性と限界を求めてレースに取り組んでいきます。(院長)
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