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読書 122 珍獣の医学 著者 田向 健一
2016年02月17日 7:36 AM
「来院する動物はアリクイ、ペンギン、カワウソ、カンガルー、ヘビ、カエルなど100種類以上!熱血獣医さんの仰天奮闘記!」
と帯タイトルの紹介がありました。
幼少期の動物好きが高じて獣医師になった著者。
生き物の中でも、珍獣の治療を数多く手がけています。
ペットを飼ったことがないので、動物病院を受診する状況というのは全く想像がつきませんでした。
症状は飼い主が伝えるわけですから、診断はどうするんだろうと、非常に興味をもって読みました。
視診、触診はもちろんのこと、レントゲン、血液検査、場合によってはCT 、MRIまで駆使して行っているんですね。
治療も抗生剤を使ったり、外科処置を行ったりと人間の治療と全々変わりません。
生き物自身から症状を聴き取ることが出来ないので、人間以上に診断にはエネルギーを要するでしょう。
いざ診断が出来ても、カエルなど5㎝程の体長の生き物に外科処置を行うのは至難の業です。
時には、治療を行った方が良いのかどうかを迷いながら、飼い主との話し合いの中で最善の方法を探し出していく。
生き物に寄り添った医療。
ペット医療に限定せず、医療の原点を見せてもらいました。
自分たちも、同じ思いで治療に取り組まなければいけないと再認識。
とても楽しいお話も満載です。
第1章
毎日が未知との闘い、「珍獣」の診療
第2章
動物の診療は科学捜査に通ずる
第3章
イグアナたちの卵詰まりと不妊手術
第4章
命を「飼う」ということ
第5章
カメの手術方法と動物の結石
第6章
注意1秒、ケガ一生。多くは飼い主の不注意による
第7章
なぜ、かくも食べられないものを飲み込むのか
第8章
トカゲ100匹の血液検査をし、血液基準値を作成
第9章
バレーボール大の犬の腫瘍から、ヘビの大腸ガンまで
第10章
動物病院で使う薬のほとんどは人間用
第11章
動物いろいろ、飼い主さんもいろいろ
第12章
「楽にしてあげたい」と思うか「助かる」と信じるか
ペットを飼っているかどうかに関わらず、沢山のことを教えてくれる本です。
ということでブログ400回記念号でした。(院長)
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