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読書 125 極楽カンパニー 著者 原 宏一
2016年02月27日 7:30 AM
定年後、暇をもてあまし図書館通いをしていた二人のオヤジが意気投合し「会社ごっこ」をしようと思いつく。
駅前の喫茶店をオフィスに見立てて「出勤」する日々が始まる。
現役時代に背負っていたものを払拭するかのように、会社の理念は「絵空事、馬鹿正直、度外視」。
高度成長期に会社勤めをしていた人たちの間で熱い支持を得て、組織が全国に拡大していく。
収益を考える事無く活動していくなかで、定年世代の男たちが生き生きとしてきます。
さらに、若い世代も交えて新たな活動を展開しようと計画していたところで、思わぬ事態に・・・。
会社、組織を立ち上げ理想のなかで継続していくことって、大変な事ですね。
「働く」ということについて考えさせられました。
1998年に書かれています。
現代社会でも当てはめる事が出来そうです。
父と息子、息子と婚約者、定年後の夫婦という人間関係も踏まえて暖かく描かれています。
定年が無い仕事をしているので、「定年後」についてイメージが湧かないのですが、捉え方によってその後の生き方が変わってくるような気がしてきました。
意表をついているようで、どこか現実味を帯びている作品。
以前読んだ著者の作品「天下り酒場」同様、楽しませてもらいました。(院長)
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