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読書 41 言語小説集 著者 井上 ひさし
2014年12月22日 1:53 PM
『ワープロのディスプレイ上でカギ括弧同士が恋をした。威張り腐った●や■に他の記号たちが反乱を起こす「括弧の恋」。方言学の権威が、50年前自分を酷い目に遭わせた特高の元刑事を訛りから見破って復讐する「五十年ぶり」。ある日突然舌がもつれる青年駅員の悲劇を描く「言語生涯」など言葉の魔術師による奇想天外な七編に加え、抱腹絶倒の四編を新たに収録した著者最後の短編集。』です。
井上 ひさし氏の作品を読んだのは実は初めてだったのですが、こんなに夢のある世界が広がっていたとは知りませんでした。
言葉って何だろうと考えさせられながらも、笑いの世界に引き込まれてしまいました。
この感覚を、以前どこかで体験したことがあるな?と思っていたのですが、やっとわかりました。
筒井康隆氏の作品群です。
言葉を使った実験とも言うべきストーリー展開を堪能していた時期がありました。
この本の解説は驚くべきことに、筒井康隆氏であったため、自分の感覚は間違っていなかったなと確信。
彼の解説によると、自分は作家でありながら役者であり、井上ひさし氏は作家でありながら劇作家であるという立場から作品を作っているという違いはあるが、方向性はどうやら一緒であると書いてあります。
筒井康隆氏のSFとはまた違った形で言葉のマジックを楽しめ満足しています。
もう少し追いかけてみようと思います。(院長)
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