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読書 178 記憶屋 2・3 著者 織守 きょうや
2016年11月01日 7:04 AM
記憶屋の続編。
前編、後編となる2冊。
今回も、記憶にまつわる切ないストーリーが展開されています。
誰のために、何のために記憶を消すのか。
記憶を消してもらうということはどういうことか。
一部の記憶だとしても一度消されたものは元に戻せない。
消される前後では、その人の人生、その人そのものが変わってしまうような大きな変化が訪れてしまうわけです。
記憶屋自身も一人の人間なので、依頼を受けた場合、消すか消さないか葛藤の中で判断して行動する。
時には後悔することもあるが、その記憶を自分自身で消す事は出来ない。
今回のお話でも一環して流れているテーマは「愛」です。
相手を思いやる気持ち、守ってあげたいという思い、人間関係をやり直したいなど、記憶屋を通して伝えたいものが表現されています。
思い出として暖めておきたいもの、あるいは思い出したくないものなど、歳を重ねれば重ねるほど蓄積されてきますが、それが全部、自分を形作っているものであり、受け容れて行くことが大切なのかなと考えさせられました。
記憶の中で生きているものを大切にして歩んでいければ幸せですね。(院長)
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