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読書 268 青の数学 著者 王城 夕紀
2018年07月10日 12:34 PM
その数式(まほう)が、君の青春を変える。
「雪の日に出会った女子高生は、数学オリンピックを制した天才だった。その少女、京 香凛の問いに、栢山は困惑する。「数学って何?」-。若き数学者が集うネット上の決闘空間「E2」。全国トップ偕成高校の数学研究会「オイラー倶楽部」。ライバルと出会い、競う中で、栢山は香凛に対する答えを探す。ひたむきな想いを、身体に燻る熱を、数学へとぶつける少年少女たちを描く青春小説。」
久々に、数学の世界に浸りました。
以前にも「ポアンカレ予想」や「博士の愛した数式」などで数の世界に身を委ねたことがありましたが、こちらは、もっと若い未完成の数学の世界が描かれています。
高校の頃は受験のために数学を勉強していましたが、その中でも数Ⅰと呼ばれていた分野がとても好きでした。
先生に恵まれたということもありましたが、一つの問題を1週間かけて解いたりすることもあり、その時間の中で、融合し分解されて徐々に解に近づいていく喜びを味わうこともありました。
数学者の広中平祐、岡潔氏の本なども読むと数学は芸術であることがわかります。
いかに美しい答えを出すか。
また、物理などと違って定理が証明されると、そこで完結する清さも魅力の一つです。
途中で出てくる問題の解説がうまく理解できない部分もありましたが、密かなときめきを感じている自分がいました。
受験生の頃に読めば、また違った感想が生まれていたでしょう。
続編も読んでみます。(院長)
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