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読書 349 復活の日 著者 小松 左京
2020年05月08日 9:43 AM
「吹雪のアルプス山中で遭難機が発見された。傍らには引き裂かれたジュラルミン製トランクの破片。中には、感染後70時間以内に70%に急性心筋梗塞を弾き起こし、残りも全身マヒで死に至らしめるMM菌があった。春になり雪が解け始めると、ヨーロッパを走行中の俳優が心臓麻痺で突然死するなど、各地で奇妙な死亡事故が報告され始める。
人類滅亡の日を目前に、残された人間が選択する道とは。著者渾身のSF長編。」
1964年に出版された作品。
核兵器に代わるものとして開発されたウイルス。
世界へ蔓延するが、原因が分からないまま被害は急速に拡大していく。
唯一、南極で活動していた各国の研究者たちが、感染から隔離された状態でたまたま情報を得て生存していく。
その数たった1万人。
ウイルスの恐ろしさと、それにも増して恐ろしい人間の中に潜む欲望。
今回のコロナウイルスによる世界の状況を予見するような内容が多々、見受けられます。
何に対して、どう対処し、何処へ行きつくのか。
そして、何れまた繰り返されるのか。
1975年に草刈正雄主演で映画化されています。
エンディングに近いシーンだけが、記憶にありました。
著者は、「日本沈没」も書いています。
こちらは、中学生の時に映画で見ていました。
著者は2011年7月、東日本大震災の後に亡くなっています。
2作品とも、現代を予言しているようなストーリーでした。
SFはフィクションと言えど、侮れません(院長)。
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