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読書 106 ラオスにいったい何があるというんですか? 著者 村上 春樹
2015年12月17日 1:35 PM
雑誌に掲載された紀行文を一冊にまとめたものです。
場所は、ボストン、アイスランド、オレゴン州ポートランド、メイン州ポートランド、ミコノス島、スペッツ島、ニューヨーク州のジャズクラブ、フィンランド、ルアンプラバン(ラオス)、トスカナ、そして熊本。
旅行で訪れたところ、小説を書くために移住していた所の再訪、趣味であるジャズのライブハウスのこと、走ることなどについてありとあらゆる方向から見つめた各地の空気が書かれています。
「そこには特別な光があり、特別な風が吹いている。何かを口にする誰かの声が耳に残っている。そのときの心の震えが思い出せる。それがただの写真とは違うところだ。
それらの風景はそこにしかなかったものとして、僕の中に立体として今も残っているし、これから先もけっこう鮮やかに残り続けるだろう。」と本文の抜粋が帯タイトルにありました。
「旅行とは何か、そして旅とは何か」ということをあらためて振り返りました。
人それぞれ、記憶に残る印象は違います。
それが感性というものなのでしょう。
現実ではあるけれど、日常ではない世界。
ケツメイシの「旅人」という曲では「人は皆 人生 旅してる」と歌っています。
目の前でおきている事と自分との摺合わせの仕方によって、旅の色って変わるような気がしています。
ふと、「遊牧民の移動は旅なのだろうか?」と考えてしまいました。
微妙です。
さて、みんなこれから、どんな旅が待っているのでしょう。(院長)
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