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読書 161 限界の正体 著者 為末 大
2016年08月20日 3:13 PM
著者は、2001年エドモンド世界選手権、2005年ヘルシンキ世界選手権の男子400メートルハードル銅メダルをとったアスリートです。
タイトルに興味を持ち読んでみました。
「限界とは、人間のつくり出した思い込みである」
「人は、自分でつくり出した思い込みの檻に、自ら入っている」
という仮説のもとに、さまざまな角度から検証しています。
自分の見えない檻から抜け出す法として
「自分の役割を演じるのをやめて心のブレーキを外す。」
「努力しない」
「大きな夢はいらない」
「成功体験はいらない」
「期待にこたえない」
を挙げています。
「必要なのは<変化>を加えることだ」
この言葉の意味は何でしょう?
私たちが考えるアスリートというのは、「大きな夢に向かって努力をして、成功体験を積み上げ皆の期待にこたえる存在」というイメージを持ってしまいがちですが、どうも違うらしい。
何をすればよいのか?
「大きな夢を持つ」よりも「目の前の問題を解決し、改善を繰り返す」
「目標を持たず、自分にできる範囲で楽しんでいる限り、人は限界の檻に入りにくい」
「自分のやりたいことに軸を置いていたほうが、期待以上の結果を残せる」
「成功体験による誤学習にとらわれると変化についていけない」
「無知を味方につける」
などなど・・・・。
とってもわかりやすく解説されています。
「限界とは、人間のつくり出した思い込み」
例えば、ランニングの雑誌を読んでいると、フルマラソンで訪れる「35キロの壁」にいかに対応していくかという文章をよく目にします。
すると、みんな口々に「35キロの時点で、必ずハンガーノックがくる」というのですが、自分ではメンタルノックだとずっと思ってきました。
もし、これが「ゴールの先、43キロでハンガーノックがくる」と書かれていれば、みんなその気になって 35キロの壁なんか忘れちゃうんじゃないかと本気で思っています。
とっても共感できる本でした。
今回のオリンピックの日本人選手の活躍も素晴らしいですね。
こちらからも「限界の正体」を教えてもらっています。(院長)
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