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読書 63 舟を編む 著者 三浦しをん

2015年04月29日 8:43 AM

IMG_20150428_170452本屋大賞受賞作が文庫化されたので読んでみました。

出版社の営業部員が辞書編集部に引き抜かれ、新しい辞書「大渡海」の完成に向け長い長い旅を続ける物語。

ベテラン編集者、老学者、同僚たちと織りなす人間関係の中で、一つの目標に向けて一歩ずつ積み重ねていきます。

不器用ではあるが自分を信じて生きている主人公、馬締(まじめ)の佇まいが、じわじわと夢と希望を与えてくれます。

”馬締の恋文”に至っては、受け取った人がラブレターと判断出来るかどうか、非常に微妙なレベルですが、じっくり読むと、人柄がにじみ出てくるなかなか味のある手紙です。

実際にこんな人がいたら会って話をしてみたいな~。

解説は岩波書店辞典編集部の方が書いているのですが、こちらからも実直さが伝わってきます。

大変な作業と長い年月、多くの人の力をかけて辞書が編纂されていくという事が、今回初めて分かりました。

空気は全然違いますが、赤塚不二夫シリーズを読んでいた時と同じカラーを感じます。

辞書は言葉を調べるだけではなく、読んでみるのも面白いような気がしてきました。

視点を変えて触れてみようと思います。(院長)

 

   

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