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読書 71「常識」の研究 著者 山本 七平

2015年06月30日 8:00 AM

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”「空気」を研究したらつぎは「常識」です。”と帯タイトルにありました。

「空気の研究」という著書があったことを踏まえているようです。

『戦前・戦後を通じていえることは「権威は消えたが常識は残った」である。われわれの日常生活の行動規範であり、それに基づく判断の基準となる「常識」について、様々な角度から考察する。「常識」の違いにより生じる国際社会での誤解など、現代を生きる私たちが今こそ知っておくべき「教訓」を示す貴重な一冊。』と紹介されています。

前回の「無頼のすすめ」と同様、周りの情報に左右されず自分の目と頭、体全体を使って現実を捉え判断していくことの大切さが語られています。

物事を鵜呑みにせず、自分の中で検証し、その上で残った情報、生まれてきた発想が自分自身であると解釈しました。

国際社会、世論と新聞、常識の落とし穴、倫理的規範のゆくえ、島国の政治文化など、多岐に渡って書かれています。

「自分は何も知らないということを知る」という言葉で、高校生の頃に読んだ「ソクラテスの弁明」に書かれていた「無知の知」という言葉を思い出しました。

同じ事実に対しても、見る方向を変えただけで全く違った評価になることを再認識。

かなり示唆に富んだ本でした。

頭をやわらかくして世の中を見つめていきたいと思います。(院長)

   

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