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読書 89 れんげ荘物語 働かないの 著者 群 ようこ
2015年09月01日 10:00 AM
”働かないの”のタイトルで「どうして?」と思い手に取りました。
東日本大震災、そして原発事故直後という設定で書かれています。
48歳になったキョウコは貯金生活者で、月10万円の生活費で暮らしています。
家賃3万円のアパート暮らし。
住人クマガイさんとのおしゃべり、友人との会話がきっかけで譲ってもらった刺繍セットでの作品作りなどでゆっくりと1日が過ぎていきます。
仕事をしていたころは、高収入ではあったが人間関係に疲れる日々。
若い頃に思い切って仕事を辞め家も飛び出し、以前の貯蓄で一人暮らしを始めたわけです。
しかし、やはり周りの人の動きが気になってしまいます。
仕事を辞めたことによって社会の中での自分のポジションが見えなくなり、疑問ばかりが募ります。
そんな中、れんげ荘にスタイル抜群の若い女性がリヤカーを引いてやってきます。
音をあげて直ぐに出て行くと思いきや、選んだ環境を十分に楽しんで生活する姿に接します。
狭い世界ながらも、人との交流を通して新たな自分を見つめ幸せを見つけていく心温まるお話でした。
最近よく耳にする、母娘間の親子関係の問題も背景に書かれています。
著者については、大学生の頃に読んでいた「本の雑誌」で知りました。
もう、30年以上前の話です。
作者も、読者と一緒に歳を重ねてきてるんだな~と感じました。
「れんげ荘」の第二弾ということで、機会があれば第一弾も読んでみたいと思います。
(院長)
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