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読書 96 自伝的エッセイ 職業としての小説家 著者 村上 春樹
2015年10月13日 7:37 AM
村上春樹作品はほとんど読んできましたが、今回は自伝的エッセイということで、今までの作品のバックボーンになる部分が、周囲の評価ではなく作者自らの言葉で語られています。
読み始めて最初は違和感を感じました。
何が違うのか最初は分かりませんでした。
読み進めるうちに、今までのエッセイは自分の”外”の対象と自分との関係性をもとに書かれていたものが多かったように思いますが、今回は、自分の”中(内部)”へより深く足を踏み入れ探り、それを言葉に置き換えて表現していることが感じ取られ、違いが少しずつ明確になってきました。
語られている内容をもとに、再度、過去に読んだ作品を思い起こすと、具体的には言えませんが、かなり違ったイメージが湧き上がっています。
かなり新鮮な感覚です。
小説家になった経緯、いかにして作品が生まれてきたか、その過程での自身の変化、環境の変化、フィジカルとメンタルのバランスの取り方など、村上春樹以前の小説家とは、明らかに一線を画する内容が盛り込まれています。
これは、”職業としての小説家”の自伝という範囲には留まらない、生きていく上でとても大事な事、大切な事を、グローバルな世界の中で表現されていると思います。
単なる”オリジナリティー”という表現の枠で捉える事は出来ないもっと違う”何か”があります。
その”何か”を探るために、これからも彼の作品の中で様々な疑似体験をしていきたいと思います。(院長)
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