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読書 296 さくら坂の未来へ 口中医桂助事件帖 著者 和田 はつ子
2019年05月08日 8:56 AM
「桂助と鋼次は、虫歯の治療に行くという妹のお房に横浜の居留地まで同行した。そこで、エーテル麻酔で痛みを感じさせずに、機械で虫歯を取り除くという最新治療を目の当たりにする。歯科医のウエストレーキから、日本の木床義歯の優秀さと、医療用以外で阿片の使用が広まる懸念を告げられた桂助は、謎の死を遂げた同心の友田が阿片密輸の大本に迫っていたことを知って、その真相に迫っていく。そして遂に、探し求めていた志保と再会を果たした桂助は、できるだけ抜歯をしない歯科治療を目指して、新たな世界に旅立つのだった。大人気シリーズ、感動の最終巻!」
遂に、最終巻を迎えました。
第1巻が出版されたのが2005年10月。
「南天うさぎ」「手毬花おゆう」「花びら葵」「葉桜慕情」「すみれ便り」「想いやなぎ」「菜の花しぐれ」「末期葵」「幽霊蕨」「淀君の黒ゆり」「かたみ薔薇」「江戸菊美人」「春告げ花」「恋文の樹」「毒花伝」そして「さくら坂の未来へ」の全16巻。
タイトルを見ただけでも、読んでいた時の自分に心が戻ります。
この約14年間は、口中医桂助と共に歩んできました。
第3巻では桂助の出生の秘密が明かされ、感動を曲にしたこともありました。
私にとっては初めて触れた時代小説シリーズでしたが、ストーリーもさることながら、主人公、桂助の人物像に感銘を受け、歯科医師としての姿勢も教わってきました。
小説に出てくる房楊枝に興味が沸き、探し続け、日本で唯一の房楊枝職人、浮原忍さんとの出会いがあったことも思い出されます。
待合室に、譲り受けた房楊枝が飾られています。
志保との再会を果たし、出来るだけ歯を抜かない治療を求めアメリカへ旅立つ桂助。
感動のエンディングでした。
シリーズは終わりますが、私の中では、これからも永遠に生き続けていくことでしょう。
ありがとう。
感謝の気持ちでいっぱいです(院長)。
*今日で、きむら歯科診療室も5周年を迎えました。
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