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読書 327 円谷幸吉 命の手紙 著者 松下 茂典
2019年12月19日 7:06 AM
「オリンピックの重圧、婚約者との破談、最後の日々に付き添った謎の女・・・。
膨大な数の書簡、親族・関係者への取材から、日本中に衝撃を与えた自殺の真相に迫る。」
東京オリンピックで競技場まで2位で入ってきたが、ゴール直前で追い抜かれ3位となった姿は、映像で何度か見たことがありました。
その後、次のメキシコオリンピックを目指し練習を積んでいたにもかかわらず、1968年1月に27歳で自殺し帰らぬ人となった円谷選手。
その事実しか知らなかってので、新聞の紹介を読み、手にとりました。
マラソンという孤独な闘い、自衛隊員という、国を背負っているという意識、周りからの期待、若手の成長など、重圧は計り知れないものがあったと思います。
それに加え、婚約者との破談により、ますます日常的にも追い込まれ、逃げ場を失っていったのは当然なのかも知れません。
応援、期待はエネルギーになるかも知れませんが、大きくなればなるほど、そして期待に応えれば応えるほど、さらに重圧は過大になり一人の人間ではクリアできない一線を越えるのでしょう。
世の中でも、ほんの一握りしかいないオリンピックのメダリスト。
他にも、金メダルをとった後で自殺した日本人アスリートもいるようです。
遺書に書かれた文章には川端康成、三島由紀夫らも高い評価を与えています。
その二人も、その後自殺するわけですが・・・。
私たちには計り知れない世界があるようです。
自分の意志ではコントロール出来ない何か大きな力、流れが生まれていたのでしょうか。
ん~。
遺書の最後の文面「幸吉は父母上様の側で暮しとうございました」は究極の言葉です。
なんとも悲しく美しい話でした(院長)。
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