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読書 414 ゴリラの森、言葉の海 著者 山極寿一 小川洋子
2021年12月03日 8:53 AM
「野生のゴリラを知ることは、ヒトが何者か、自らを知ること。アフリカの熱帯雨林でゴリラと暮らした霊長類学者と、その言葉なき世界の気配を感じ取ろうとする小説家。京都大学の山極研究室で、野生のサルやシカが生息する屋久島の原生林の中で、現代に生きるヒトの本性をめぐり、二人の深い対話は続けられた。知のジャングルで、ゴリラから人間の姿が生き生きと浮かび上がる稀有な一冊。」
20年以上前に、サルの世界に興味が沸き、本をかなり読んだ時期がありました。霊長類学は、化石ではなく現存するサルを見て、自分たちの過去を類推する学問と解釈していました。タイムマシーンに乗って過去に遡るようなイメージでしょうか。
その中で、河合雅夫氏の「サルから人への物語」と出会い、山極寿一氏の本と巡り合い、多くの事を教わりました。
「わからないことは、サルに聞け」と思っていた時期もありました。
小川洋子氏は「博士の愛した数式」で深い感動を覚えたこともあります。
この二人の対話ということで、どこまで連れて行ってもらえるのかとワクワクしながら読み進めましたが、結果、期待を大幅に超える深みのあるお話で、心がしびれています。
父性の役割、共食の成り立ち、約束という未来の共有、暴力の意味、死の概念、神の存在、物語の芽生え、森と言葉。
心が繋がるということはどういう事なのかが、お二人の対談から、にじみ出てくるようでした。
ゆっくりと深く染みわたってきます。
時節柄、コロナについても言及されています。
なぜ今、パンデミックになっているのか、考えさせられますね(院長)。
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