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読書 430 夏の庭 著者 湯本 香樹実
2022年02月23日 11:15 AM
『町外れの古い家に暮らす一人の老人を、ぼくらは「観察」することにした。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごとに高まるけれど、不思議とおじいさんは元気になっていくようだ。いつしか少年たちの観察は、老人との深い交流へた姿を変え始めてゆく・・・。喪われゆく逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。」
3人の少年たちと老人との心の触れ合いが描かれています。
自分が子供の頃の事を思い出しました。
今考えると些細な事と思われることでも、あの当時は、それこそ、自分の人生を変えてしまうんじゃないかと思い込んでいたことや、行く先々が冒険だったり、新たな人間関係に喜びと戸惑いをおぼえたり・・・。
宝石のように、きらきらと輝いていた時間。
まだ、命について考える機会がない時期を舞台に、老いや死について、ゆっくりと染み込むように語られています。
子どもの目を通した老人の姿。
ちょっと残酷な思いから始まった観察が、交流を重ねるにつれて、深い心のつながりに変化していく。
老人の背景や子供たちの置かれた環境がからみあった中、成長していく姿に感動を覚えます。
人は一人ひとり、それぞれの歴史を持つ事を再認識させられました。
今、おじゃる丸のエンディングソングの歌詞「生まれて 生きて 死んでゆく 遠回り」が、頭の中でリフレインしています(院長)。
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