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読書 239 繁栄の昭和 著者 筒井 康隆

2017年08月31日 2:38 PM

IMG02436「文壇のマエストロによる、戦慄の最新短編集。迷宮殺人の現場にいた謎の小人、人工臓器を体内に入れた科学探偵、窃盗団に身をやつした貴公子、ツツイヤスタカを思わせる俳優兼作家・・・。メタフィクションとノスタルジー、奇想に満ちた妖しげな世界に、どこまでも誘われてください。ツツイワールド大爆発」

と紹介されています。

とても不思議な本でした。

現実と小説の世界を行ったり来たり。

境界が分からなくなることもありました。

作家の意図にまんまとやられています。

最後の「高清子とその時代」では、プライベートなことについても表現されています。

学生の頃に読んだエッセイでも日常について語られていましたが、こんなに自分自身のありのままを表現したものは初めて読んだような気がします。

いまだに、読者を翻弄する作品を書き続けるエネルギーには脱帽です。

これからも、良い意味で裏切って欲しいですね。(院長)

 

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プレゼント

2017年08月30日 5:18 PM

IMG02437先日、患者さんの小春ちゃんと吉平くんから絵を頂きました。

お子さんたち用に迷路を幾つかのバージョンで作りお渡ししているのですが、今回は、ウエディングバージョンのお返しということで書いてくれました。

とっても笑顔が素敵な二人。

IMG02438絵も同じように、見ているだけで楽しくなってしまう作品です。

心が暖まりました。

純粋なものに触れるとこんなに癒されるんですね。

ありがとう。

 

 

IMG02439これからも一緒に、お口の健康を守っていこうね。(院長)

 

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読書 238 精霊の守り人 著者 上橋 菜穂子

2017年08月29日 6:12 AM

IMG02433「老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが始まる。」

以前、同じ著者の「獣の奏者」シリーズにどっぷりとはまり込んだことがあったので、読み始めたら大変なことになるなと思い敢えて読むのを控えていたのですが、読み始めたら、思った通り寝ても覚めてもストーリーを追いかける状況になりました。

早速、第2、3弾を購入しました。

児童文学書として出されたものが、大人にも向けて編集されて出版されたファンタジー。

国際アンデルセン賞も受賞しています。

上橋さんの書いた物語にはどうしてこんなに夢があるのだろう。

あとがきを読んでいたら、「だれも知らない小さな国」について書かれていました。

この本は、小学生の時に学校の図書館で見つけ、夢の世界へ誘われたことがあります。

文庫本で再販され5年位前に再読しましたが、年齢を重ねても伝わってくるものは変わませんでした。

これから、「守り人」シリーズに身を委ねる日々が始まります。

楽しみです。(院長)

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火祭りロードレース

2017年08月28日 10:52 AM

IMG02434日曜日に走ってきました。

昨年に引き続き2回目の参加です。

富士北麓公園スタートで距離はハーフの21,1キロ。

昨年は、スタート直前に雨があがり曇り空でしたが、今年は天気が良く、日差しが強く気温もぐんぐん上がった中でのランでした。

給水所で水を補給し、残りを頭から被りながらクールダウン。

前半は上りが続きなかなかペースを上げられませんでしたが、後半は下りが多く前半のロスを取り戻すようにスピードアップ。

 

 

 

 

IMG02435タイムは、手元のウオッチでは1時間49分。

昨年より下回っていますが、これが今の実力です。

久々にまとまった距離を走った爽快感を味わっています。

ゴール後は提供された吉田うどんを食べ、水で冷えきったお腹を暖め体を癒しました。

富士五湖ウルトラマラソンと、スタート、ゴールが一緒なのですが、距離や時間帯が違うとこんなにも風景が変わるんだな~と、しみじみと感じています。

次は10月後半まで大会はお預け。

ランニングシーズンに向けてもう少し走り込んでいきます。(院長)

 

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読書 237 死ぬほど読書 著者 丹羽 宇一郎

2017年08月25日 9:25 AM

IMG02432「もし、あなたがよりよく生きたいと臨むなら、世の中には知らないことが無数にあると自覚することだ。すると知的好奇心が芽生え、人生は俄然、面白くなる。自分の無知に気づくには、本がうってつけだ。ただし、読み方にはコツがある。これは重要だと思った箇所は、線を引くなり付箋を貼るなりして、最後にノートに書き写す。ここまで実践して、はじめて本が自分の血肉となる。伊藤忠商事前会長、元中国大使でビジネス界きっての読書家が、本の選び方、活かし方、楽しみ方を縦横無尽に語り尽くす。」

先日読んだ「読書狂の冒険は終わらない」と比較し、カラーの違いを楽しみました。

共にかなりの読書量をもとに書かれていますが、こちらは、私にとってはいわゆる実用書でした。

本を楽しむというよりも、生きていくうえでの本の活用の仕方が表現されている感じです。

大学生の「なぜ本を読まないといけないのか」という投書に答えることをきっかけに書かれています。

このような投書が出ること自体ちょっと考えものですが・・・。

きちんと答えが出ています。

高校生の頃にソクラテスの本で「無知の知」という言葉に触れ、脳裏に焼き付いたことがありますが、あの頃の方が目的を持って本を読んでいたような気がします。

今はどちらかというと、書店で感性が合ったものを手当たり次第読んでいます。

自分にとって読書は、ランニング、音楽と同列のもので、触れている時は夢中で、日常とは別の世界を漂わせてくれる世界です。

読み方は人それぞれですね。

そういえば、最近「死ぬほど」取り組んだことがないな〜。(院長)

 

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読書 236 四次元の花嫁 著者 赤川 次郎

2017年08月24日 7:09 AM

IMG02431「ブライダルフェアに遊びに来た女子大生・塚川亜由美と親友の聡子は、会場で不思議な新郎・一柳と出会った。。スタッフのみどりによれば、彼は結婚式のドレスも日程も自分一人で決めて、新婦は一度も現れていないのだという。調査を依頼された亜由美だが、帰宅途中のみどりが何者かに襲われて・・・・。」

赤川次郎作品を初めて読みました。

あまりにも人気が高いため、かえって避けていたところがあったのですが、読んでみるとやはり面白い。

この、「花嫁シリーズ」の他にも、「三姉妹探偵団シリーズ」、「吸血鬼シリーズ」、「華麗なる探偵たちシリーズ」、「子子家庭シリーズ」、「マザコン刑事シリーズ」、「天使と悪魔シリーズ」、「南条終いシリーズ」など、シリーズものも沢山あるようです。

今年は、著書600冊を達成したそうです。

凄い。

これから少しずつ読んでみます。(院長)

 

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読書 235 狼はかえらず 著者 佐瀬 稔

2017年08月23日 12:43 PM

IMG02430以前、夢枕獏の「神々の山嶺」を読みましたが、この本は、その主人公、羽生丈二のモデルになった森田勝の物語です。

「谷川岳、アイガー、エベレスト、K2、そして最後の山となったグランド・ジョラスと、まるでなにかに復讐するかのように死と隣り合わせの岩壁に挑み続けた男、森田勝。登山会の組織になじむことなく、一匹狼として名を馳せた男がたどった生涯を、ノンフィクション作家、佐瀬稔が描く。」

山にかけるエネルギーが想像を絶するものがあります。

生い立ちや学歴などに対するコンプレックスも突き動かす原動力に一つになっているようですが、それ以上に、一つのことに取り組んでいく集中力や持続力が並大抵ではありません。

私たちからすると、なぜそんな、より危険なところを求めて行動するのだろうと思ってしまいますが、自分の限界を超えたところにあるものを探して突き進む姿には感動を覚えてしまいます。

決して自分の意見は曲げず押し通してしまうため、周りからはあまりよく評価されていなかったようですが、本質を知る人たちからは愛される存在だった森田。

結婚して子どもが生まれても山に挑戦し、最後には、妻と幼い子どもを残して命を落としてしまう。

人間の強さと弱さを全部吐き出すような生き様を見せつけられました。

アルピニストとして生きる性なのでしょうか。

まだまだ知らない世界がありました。(院長)

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読書 234 読書狂の冒険は終わらない 著者 三上 延 倉田 英之

2017年08月22日 12:33 PM

IMG02429「ビブリオ古書堂の事件帖」の 三上 延と「R.O.D」の作者の対談です。

「ビブリオ古書堂の事件帖」は全巻読んでいましたが、「R.O.D」は未読です。

『三上:本を読む行為って、自分に変化をもたらすわけじゃないですか。感動とはまた違う・・・うまく言えないですけど、興奮するんですよね。』

『倉田:欲しい本を見つけたら、迷わず買おうと決めた。普通の人の十倍買おうとしたら、これが意外に楽だったので、今、百倍買ってるんです。』

この二人の対談。

読書好きにとって面白くないわけがない。

「最近みんな本を読まなくなったって言うけど、読む量は月に10冊位なんですか?」と質問するような人たちです。

「年に数冊らしい」の言葉に「えっ・・・・」と絶句していますから。

小学校の頃から既にかなりの本を読んでいたようです。

次から次へと出てくる、本に関する話題。

多分、この二人は放っておいたら、いつまでも話続けるでしょう。

読んだ本の数だけ人生を体験出来ると思い、時間を見つけては読んでいますが、とても、お二人の足元にも及びません。

こんなに自由な対談が出来るのが、とても羨ましい。

人生の中で、どれだけの本に巡り会う事が出来るのか、これからも楽しみです。

明日も本屋さんをぶらぶらしながら、出会いを楽しみにしてみます。(院長)

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読書 233 人体工場 著者 仙川 環

2017年08月18日 1:13 PM

IMG02427「尿に多量のたんぱくが出ているのに、腎機能にはまったく異常がない。美人医師・若松みなみの検査を受けた大学生の真柴徹は、以前に軽い気持ちで参加した治験のアルバイトに疑いを抱く。一緒に治験を受けた火野美紀とともに真相を探り始めるが、彼女は突然行方不明になってしまった。美紀を救うべく、単身敵地に乗り込んだ真柴は、恐るべき計画の存在に気づいたのだが・・・・。医療ミステリー最新作。」

書店で、パッケージされた上で、平積みになっていたので、興味を持って読んでみました。

エンディングに近づくにつれ、タイトルの意味が分かってきます。

開発された薬の、人体における有効性、安全性を検証する治験。

まとまったお金が手に入るため気軽に参加したが、どうも、その後の体調が気になり医師に相談する。

そこで、遭遇する事件。

薬は治験を通過して認可されるわけですが、その制度を巧みに利用しようとする人物の存在。

薬の開発には必要な事なのでしょうが、あまり安易に捉えるのは考えものです。

著者は医師。

最後の最後までスピード感が衰えない文章でした。

医療の、表からは見えない部分を垣間みました。(院長)

 

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読書 232 余命10年 著者 小坂 流加

2017年08月17日 11:43 AM

IMG02426「二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にたおれ、余命10年であることを知る。笑顔でいなければ、周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから、死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが・・・。衝撃のタイトル。衝撃の結末。涙よりせつないラブストーリー。」

自分の余命を知る。

それも、二十歳で。

誰にでも必ず訪れる「死」ではあるが、二十歳で余命10年という状況はどうなんだろう?

タイムリミットを知ったうえで生きる、という現実が突きつけられる。

1日は長いのに、1年は短いという感覚。

人を好きになることを諦める決意をしていたが、生きているとどうしても沸き上がってくる感情を抑えきれないジレンマ。

「死ぬって、もっとワガママできると思っていた。」

の一言は、とても重みがあります。

作者自身も、この本の編集が終わった直後、病状が悪化し刊行を待つことなく、2017年2月に亡くなっています。

想像の世界ではなく、実体験がベースになって書かれているようです。

現実を見せられました。

結末を読んで、胸が熱くなり妙にじっとしていられなくなっています。

(院長)

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