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読書 189 追想五断章 著者 米澤 穂信
2017年01月08日 8:21 AM
「大学を休学し、伯父の古書店に居候する菅生芳光は、ある女性から、死んだ父親が書いた五つの「結末のない物語(リドルストーリー)」を探して欲しい、という依頼を受ける。調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかり・・・。五つの物語に秘められた真実とは?青春去りし後の人間の光と陰を描き出す本格ミステリー。」
リドルストーリーという言葉を初めて知りました。
組み合わせによるストーリーの解釈の違いによって、様々な展開が生まれる。
パズルのような物語でした。
一生というのは、自分の意志だけではどうにもならないこともあるんですね。
これを、運命、宿命というのでしょうか。
前を読み返し、再度今までの流れを把握しながら読み進める、結構頭を使う作品でした。
オープニングの文章の意味が、最後になってわかります。
お正月は、ランニング、読書、お酒、ベースと、好きな事をゆるゆると楽しむ時間を過ごしました。
晴れやかな気分で仕事に取り組みます。(院長)
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房楊枝
2017年01月07日 7:07 AM
年末に、日本で唯一の房楊枝職人、浮原 忍氏から電話があり、展示していた房楊枝をリニューアルすることになったため、以前のものを送りますとの連絡を受けました。
気持ちが舞い上がってしまいどのように返事をしたのか覚えていませんが、30日に品物が届きました。
額に入った房楊枝セットと、それとは別に十数本同封されており、スタッフ用にと菜箸まで送って頂きました。
とにかく、美しい。
気分は江戸時代へタイムトリップ。
個別のものは、実際に手に取って触れる事が出来るようにとのご配慮によるものです。
額に入ったものは、早速、歯科医院に展示する予定です。
個別のものは持ち歩き、多くの方々に触れてもらう機会を作りたいと思っています。
これからの事を考えるとわくわくしてしまいます。(院長)
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読書 188 わらの女 著書 カトリーヌ・アルレー
2017年01月06日 7:09 AM
「翻訳の仕事をする知的で打算的なドイツ人女性ヒルデガルデ、34歳独身。彼女が見つけた新聞の求人広告は(莫大ナ財産アリ。ナルベクはんぶるく出身ノ未婚ノ方、家族係累ナク・・・・)というものだった。こうしてすべてが始まった。そして彼女は億万長者の妻の座に。しかしそこには思いも寄らぬ罠が待ち受けていた。精確無比に組み立てられた完全犯罪。ミステリ史上に燦然と輝く傑作。」
と紹介にあります。
巨万の富を巡って展開される駆け引き。
感情移入すると裏切られるストーリー。
最後の最後まで、結論が見えず、引っ張られました。
読み終えて「これも有りなんだ・・・」と暫し呆然としてしまいました。
勧められて読んだ本。
新たな世界を体験しています。
翻訳本は、訳者の力量が出ますね。(院長)
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読書 187 湖底のまつり 著者 泡坂 妻夫
2017年01月05日 12:28 PM
「傷ついた心を癒す旅に出た香島紀子は、山間の村で急に増水した川に流されてしまう。ロープを投げ、救い上げてくれた埴田晃二とその夜結ばれるが、翌朝晃二の姿は消えていた。村祭りで賑わう神社に赴いた紀子は、晃二がひと月前に殺されたと教えられ愕然とする。では、私を愛してくれたあの人は誰なの・・・。」
ということで、騙し絵のような世界が展開されます。
登場人物の関わりが二転三転し、ストーリーから目を離す隙を与えてくれません。
終止、頭の中は「???」状態で読み進めました。
有隣堂が限定復刊した小説。
村を巻き込むダム建設という背景は、現在抱えている経済社会の問題点も表出しています。
著者は、奇術界でも著名というのも納得出来るストーリーでした。
余韻が残っています。(院長)
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富士山マラソン
2017年01月04日 2:08 PM
記録証が届きました。
タイムは3時間54分15秒。
総合順位は8133人中1253位、年代別では1162人中163位。
まずまずの結果でした。
今年はどんな走りが出来るか楽しみです。(院長)
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初ラン
2017年01月03日 2:26 PM
明けましておめでとうございます。
年末年始の恒例としているランニング。
今回は山手線一周の旅を行いました。
中央線で新宿まで行き、そこからスタート。
北に向かってスタートしようと心に決め走り始めたのですが、しばらくすると代々木駅が目の前に現れてくるではありませんか。
「あれ?」
年明け早々やりました。
究極の方向音痴、二分の1の確立を外す男。
状況を受け容れあっさりと方針変更。
以外に素直なんです。


代々木駅、原宿駅を越えると明治神宮が見えて来たため初詣。
敷地内は走らずゆっくりと進み、お参りしました。


代々木体育館を眺めながら渋谷へ到着。
年始プラス早朝ということであまり人はいません。



そこからは黙々と恵比寿駅、目黒駅、五反田駅を通過し大崎駅に到着。

このペースで突き進むはずでしたが、そのまま真っ直ぐ行ってしまい、山手線から外れた事に気がつき、途中まで戻り品川駅にたどり着きました。


東京タワーを横目に田町駅、浜松町駅を通過。
オブジェを見ながら新橋駅へ。
ガード下では店が開いており、店内ではおじさん達が朝早くからお酒を飲んでいました。



帰るまで我慢と心に言い聞かせ有楽町駅を通り東京駅に到着。

ここではクリアファイルが配られていました。
期間限定、無料という言葉に非常に弱い私は何度か往復し幾つか貰ってきました。
中央線を挟んで南側を走り終え少し休憩をとり、北側へ向かいます。




神田駅、秋葉原、御徒町駅を経て賑わっているアメ横を通り上野駅に到着。
こちらも観光客が大勢いたため、ぶつからないようにゆっくり進みます。





鴬谷駅、日暮里駅、西日暮里駅、田端駅、駒込駅と順調に通過してから巣鴨駅に到着。
観光客の年齢層が上がっているのを感じながら都電の踏切を通って大塚駅へ。


すると何やら細くてのっぽな建物が目に入ってきました。
池袋辺りなのかなと思いつつ写真をパチリ。
池袋駅に到着すると急に駅前が賑わいを見せ、異空間に突入したような気分になりました。
ここでまたまたコースアウト。
高層ビルに遮られ線路が見えなくなり、頼りにしていた電車の音も聴こえずあらぬ方向へ向かっていました。
山の中と違って、視覚、聴覚という能力は機能しにくくなります。

軌道修正し学習院大学前を通って目白駅にたどり着きました。
目が白黒する展開です。

高田馬場駅で鉄腕アトムのテーマソングを聴き、新大久保駅に到着。
ゴールは目の前です。
途中、おにぎり一個しか口に入れていなかったため、エネルギー不足で足が重くなっていましたが、一歩一歩を積み重ねついにスタート地点へゴール。
帰って来たよ、新宿!
わが心のふるさと新宿!
胸の中で勝手な事を叫び達成感を味わってからは、トイレで着替えてすごすごと中央線に乗り帰宅。
46キロの旅でした。
道に迷いながらのランでしたが、その分、生涯二度と出会う事はないだろうなと思えるエリアには一期一会を感じ、また、短パンで走っていたため、すれ違う女性に「冬の都会でその格好は何?」と眉間にしわを寄せた目で見られたりもしましたが、「存在を意識してくれてありがとう。君のことは一生忘れないよ。」と感謝の気持ちを抱きながら過ごした1日でした。
これからも出会いを大切に一歩ずつ積み重ねていきます。
今年もよろしくお願いいたします。(院長)
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読書 186 何者 著者 朝井 リョウ
2016年12月26日 7:03 AM
就活をテーマにした物語です。
大学を卒業してからの生きる道を決めるために、仲間が集まりES(エントリーシート)を作製し、お互いの情報交換をしながら取り組んでいく姿が描かれています。
ニュースなどでは見ていますが、 経験がないため、どんな世界なのか新鮮な気持ちで読みました。
就活は自分との戦いだけではなく、一緒に活動している仲間との戦いも生まれる事があるんですね。
力を合わせていたにも関わらず、内定をもらった人が出ると、今までとは違った感情が生まれる。
分かるような気がします。
顔を合わせている時とは違ったものがインスタグラムの中で表現される。
メール以外はやっていない自分にとってはちょっと理解し難いものがありましたが、人と人との距離は自分が考えているものとはかなり違ったものになっているような気がします。
手軽にやりとり出来る便利さがあるのでしょうが、かえって、相手の感情が見えにくくなって来ているように思えます。
作者は平成生まれ。
若い。
先入観を持たずに若い作家の作品にも触れていこうと思います。(院長)
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TOKYO八峰マウンテントレイル
2016年12月24日 7:45 AM
23日の祝日は、今年最後のレースに参加してきました。
8時スタートで距離は40キロ。
12月の末とは思えない暖かい気温の中、短パンとTシャツのみで走りましたが、たっぷり汗をかいてきました。
開会式では、トレイルランの第一人者、鏑木 毅選手の挨拶があり、テンションを上げてくれます。
今回は、クマ鈴が義務であり、また、ランナーや沿道の応援の人達がサンタのコスチュームを身に纏っている人も多く、鈴の音高らかに走る姿はサンタの出陣式のようで、とても微笑ましい光景が醸し出されていました。
が、走るにつれ徐々に足へのダメージが蓄積し、最後の10キロはこれでもかというくらいアップダウンが繰り返され、ゴール手前500メートルでは、ここまでかろうじて耐えてきた両足の痙攣がおき、ゆっくりとフィニッシュ。
タイムは5時間42分58秒、総合順位は250位でした。
やっぱり、山を走るのは気持ちがいい。
前日の雨の影響で、シューズも泥だらけになりましたが、汚れれば汚れる程、気持ちは童心に帰っていきます。
家に帰って体重を確認すると、3.5キロ減っていたので、思いっきり食べて1キロ回復しました。
今回はじめて、両足にテーピングを行いましたが、ノンストップで走ることができ、今まで以上に足が動いたので、日頃の筋トレの効果なのか、テーピングの効果なのか、次の大会から検証していこうと思っています。
今年はトータルで18レース走りました。
来年も、元気に走り続けます。(院長)
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読書 185 葉桜の季節に君を想うこと 著者 歌野 晶午
2016年12月21日 7:04 AM

読み終えた本をもらい読みました。
何冊か届いたのですが、一番ページ数が多いものから読み始めましたのですが、面白くて一気読み。
「『何でもやってやろう屋』を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして・・・。」
寝ても覚めても読んでいました。
主人公は、アウトローではあるが情に厚く、一旦引き受けた事は最後までやり遂げる強い意志を持った人物。
彼を取り囲んで非常に個性的な人達が登場し、話が二転三転するのですが・・・。
これ以上書いてしまうとネタバレになってしまうので控えておきますが、約500ページを三日で読み切ってしまう程、とても魅力的な小説です。
最後の最後になって、「え~、そういうことだったのか」と頭の中をひっくり返されるような展開があり、まんまとやられました。
あらゆるミステリーの賞を総なめにしたというのも頷けます。
内容、テンポ、ボリュームと三拍子そろったお話。
自分以外の価値観の本というのもなかなか面白いものです。(院長)
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読書184 ファーブル昆虫記1 ふしぎなスカラベ 奥本大三郎 編・訳
2016年12月17日 7:19 AM
ファーブル昆虫記の解説本と言えばよろしいでしょうか。
ファーブルが昆虫記でまとめたものを、より分かりやすく、より丁寧に解説されています。
6冊のシリーズの中の第1巻。
テーマは「ふしぎなスカラベ」「ツチハンミョウのミステリー」。
スカラベサクレはふんを食べるふん虫の一種です。
名前の意味は「神聖な甲虫」。
なぜ、この名前がついたかというと、古代エジプト人は、この虫が忙しそうに玉をころがしているいくのを見て、東から西に、1日かかって太陽を運ぶ神の化身と考え命名したそうな。
ツタンカーメン王の胸飾りにもデザインされています。
スカラベサクレを代表とするふん虫にも沢山の種類があり、ちょっとびっくり。
それぞれの生態系に応じて形、機能が決まっています。
アフリカの大草原に野生の生き物が多数存在していても、きれいに保たれているのは、このふん虫たちのおかげ。
大地のお掃除屋さんです。
ウシ、ヤギなどの糞を集めるのは全て子育てのため。
卵からかえるまでは3ヶ月もの間、飲まず食わずで、卵を産みつけたふんの玉をきれいに保つのに全力を注ぎます。
子どもが生まれてくると、地上に出て死んでしまう。
成虫のなってからは種の保存のためだけに活動する姿には感動させられます。
素晴らしいですね。
ツチハンミョウは、ツチハナバチの卵に寄生して育つ昆虫。
そのサバイバル術は並大抵のものではありません。
一瞬のチャンスをものにすることを何度も繰り返した、ごく一握りのものだけがツチハナバチの卵にたどり着くという、気の遠くなるような過程を経て、生き残る切符を手に入れているのです。
たくましさ、愛らしさ、生まれてくる事、生きる事など、沢山の本質を教えてくれる昆虫たち。
シリーズを追っていきます。(院長)
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