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読書 434 100分de名著 老い ボーボワール 著者 上野 千鶴子

2022年03月23日 5:23 PM

 ボーボワール『誰しもに訪れ、誰しもが認めない。そんな「老い」の実態を容赦なく暴き出し、「文明のスキャンダル」と捉え直した画期的な一冊。20世紀を代表する知性が老境に入って書き上げた大著を、超高齢化が進む現代社会に引きつけながら読み解く。』

 

“年齢に抗わない”

“怯むことなく、堂々と老いさらばえよ!”

ということで、ボーボワールが書かれた著書をもとに、“老い”について語られています。

ラジオ放送では

第1回:老いは不意打ちである

第2回:老いに直面した人々

第3回:老いと性

第4回:役に立たなきゃ生きてちゃいかんか!

の4回に渡って放送されたようです。

ボーボワールの「老い」は、上下巻でかなりのボリュームがある本だったので、今回は、解説本を読みました。

以前から、病気と老化は分けて考えないといけないと思っていたので、もう一度きちんと“老い”について考えてみようと思い手に取った本です。

ボーボワール自身が、老いの中で体感した事をもとに書かれた本。

私自身も60歳を超えて、今までのようにいかないことが増えていることを実感しています。

先日も、肩の痛みで自由に動けず、連休中は養生していました。

肉体的な老いに精神的なものが追い付かず、つい、無理をしてしまうんでしょうね。

きちんと今の自分を理解し、考えが凝り固まらないように気をつけなければ・・・。

機会があれば、ボーボワールの本にもトライしてみます(院長)。

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読書 433 ネバーランド 著者 恩田 陸

2022年03月20日 7:27 AM

ネバーランド『舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、美国、寛司、光浩、統の4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけにおこる事件。日を追うごとに深まる「謎」。やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。』

 

寮生活をしたことがありました。

とは言っても、大学受験のために浪人していた時に通っていた予備校の寮でしたが・・・。

学科は違っても、大学進学という同じ目標をもつ男子百数十名が一つの建物で共同生活を送る。

自分も含めて、いろんな人がいて、いろんな事がおきていました。

この小説は、伝統校の寮での年末年始7日間の物語。

普段の学校生活では見えなかったそれぞれの境遇が4人という限定された共同生活で露わになってくる。

“あいつが、まさか・・・”といった、思いもよらなかった生い立ちを共有することにより、次第に心の距離が近づいてくる。

まだ、社会に出る前の未完成な時期だけに、駆け引きなく、気持ちがストレートに表現される。

とても奥の深い時間が流れています。

個性の塊のような4人ですが、それが一つになっていく。

10代後半の輝かしい時代がある意味、ほろ苦く表現され、ちょっと心が熱くなり、色々な記憶が蘇ってきました。

誰もが通る時間。

人生の宝物ですね(院長)。

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読書 432 さかなクンの一魚一会 著者 さかなクン

2022年03月19日 4:39 PM

さかな君2「親子で読もう!お魚好きの男の子が、どうやってさかなクンになったのか?

その秘密が全部わかる⁉さかなクン初の自叙伝」

 

帯タイトルの紹介です。

裏には

たくさんの人に出会って、見守られて、お魚好きの男の子は、さかなクンになりました。

「あの子は魚が好きで、絵を描くことが大好きなんです。だから、それでいいんです・・・。

 成績が優秀な子がいればそうでない子もいて、だからいいんじゃないですか。みんながいっしょだったら先生、ロボットになっちゃいますよ。」

と本文からの文章が載っています。

以前からさかなクンが大好きで、バンドのライブでさかなクンの被り物をかぶって演奏したこともありました。

どうやったら、あのキャラが出来上がるんだろうと常々思っていたのですが、この本を読んで、なんとなくわかったような気がしました。

本人のもともとの資質があるとは思いますが、なんといっても母親です。

周りとは違った部分を修正し同じ線路に乗せるのではなく、個性ととらえて思ったままに自由に行動させるキャパシティー。

さかなクンは、母親という大海を思いのままに泳いで出来上がったんですね。

学校の勉強は出来なくても、魚に関しては誰にも負けない愛と情熱を持つ少年。

やりたいと思うことは、母親が道を開いてくれる。

“吹奏楽”を“水槽学”と勘違いし始めた管楽器との出会い。

大変なことも沢山あったけど、魚のためなら邁進できるモチベーション。

この本を読んで、個性は伸ばすものではなく、伸びるものであるということを再認識しました。

漢字にはすべて、ひらがながふってあるので、お子さんでも読めます。

読んでるだけでとても楽しくなる本でした(院長)。

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